<その他>10/24 Microsoft主催の「DeepLearningLab」に行ってきた

Deep Learning Lab コミュニティ イベント 第4回(オンライン配信あり!) - connpass

コレに行ってきました。
話は結構ビシネス寄りで、とても勉強になりました。

聞いたことを箇条書きで記事にしました。
(1.取ったメモ内の自分の考えは青文字で書いてます)

1.取ったメモ

1-1.ビシネス

  • AI導入時にエンジニアが経営者に質問すべきこと

    • 1.何を予測したいですか
    • 2.費用対効果はあいますか
    • 3.(持っているデータは)エクセルのカラムに落ちているなど、均一化されていますか
      課題:建物から劣化度を判定したい
      クリアするための画像が「画素数」「撮影時の距離」「天気」などがバラバラだと、(現状の技術では)分析できない。
    • 4.AI化しようとすることに対して、定量評価できていますか
      課題:人材評価をAIに判定させたい
      現在はどういう定量的なデータに基づいて人材を評価しているかを示してもらわないと分析できない。
  • AI導入の業務フロー

  • ソフトウェア工学の「機械学習版」が必要になってくる。 観点はおおよそ以下の通り

    • 再利用 (フレームワーク間の変換とか)
    • 品質の担保
      • メンテナンス性 「機械学習システムは、高金利クレジットだ」と言われる。
        従来の業務システムと比較して、将来的なメンテナンスが非常に大変。
        (1つ変えれば全部変わる。Change anything change everything)
      • 脆弱性
        停止標識にうまいことシールを貼ると、AIが「制限速度40km」標識と誤判定してしまう。
    • 要求の厳密化
      • 効用と安全性のバランスを定量的にする必要がある
        例)自動運転で絶対事故を起こさないAIを作ってくださいと言われたら、「動かないAI」を実装するしかない 例)「AIにコーヒー取ってきて」と指示すると、スタバで並んでる客を銃殺してコーヒーを取ってくるかもしれない
  • AIが導入されない理由=AIはブラックボックス。(なぜそう判断したのか、説明してくれない)
    ディープラーニングが注目した箇所を示すような仕組みを作った。ヒートマップなど

  • AI導入において一番必要大事なのは「データマネジメント」
    今あるデータでAI導入ではなく、これからAIを導入するためにどういう形でデータを集めるかをマネジメントする。

1-2.技術

  • 白黒映像をカラーにする ridge-i.com

  • 超解像
    16×16pxの画像を、32×32pxなど解像度を高くする技術。
    (防犯カメラから犯人の顔を割り出す、等で使えそう)

  • 機械学習をやってくれるプラットフォーム
    azure.microsoft.com

1-3.よもやま話

  • ディープラーニングに数学的素養はいらない!

    • 中高生に対して4時間で画像の識別器を実装する講習を実施、成功した。
    • 中高生でもできるのだから、ディープラーニングに数学的素養はいらない。
    • ニューラルネットワークは電卓みたいなもの。電卓の仕組みを知らなくても電卓は使いこなせる。
      →実感としては、数学的素養(微分積分線形代数)がなくても出来ると思います。ただ、チューニングするときに数学的素養がある人とない人だと、かかる時間に差がでるんじゃないかなと思っています。
      (今後、チューニングすら数学的素養が要らなくなる仕組みが出てくる可能性は否めません)

      「深層学習に必要なのは経験とセンス」
    • 深層強化学習のチューニングは、「ねずみに芸を仕込むのと一緒」ではないか。
      →深層強化学習(cartpole)のチューニングはハイパーパラメータや報酬をいじくり回す時間が多かったので、すごく共感しました。
  • 「AIで人の仕事が奪われる」ではなく、「AIが人手不足を助ける」という考え方を持っている。 (もちろん一定数の仕事はなくなる。車ができたら馬車がなくなったように。)

  • AIが過大評価されている。(何でも出来ると思っている経営者が多い)

2. 所感

  • 教育ビジネス AIの教育ビジネスが結構流行っているなと感じました。登壇していた企業のうち3分の1は何らかの教育ビジネスを持っていたように思います。
    www.kikagaku.co.jp

  • DeepLearningの技術的な参入障壁は低い DeepLearningは「数理的な素養がある程度必要」であるから技術者の参入障壁が高いと思っていたのですが、実はそうでもないのかも、と改めて実感しました。
    5ヶ月勉強してみて、「ある程度のDeepLearningのAI作るだけなら誰でもできるんじゃないか?」と薄々は感じていましたが、やっぱりそうですね。
    とくに、ニューラルネットワークは電卓だ」という言葉にしびれました。
    今は論文でどんどん新しいニューラルネットワーク(電卓)が出てきているので、それを如何にして見つけて使うか、というのがひとつ大事なことなのかもしれません。

  • AIが出てくることで新たに生まれる仕事、いろいろありそうです。

    • 教師データ作成の仕事(例:1億枚の画像を犬と猫に仕分ける)
    • AIの教育
    • AIコンサルタント
    • arxivにあるAI論文の和訳サービス(これめっちゃやってほしい)

    などなど…。

3.感想

  • 技術方向に行きたい!と思ってAI分野に突入した部分もあるのですが、結局「何に使うのか」を考えることが大事なのは変わらないですね。

  • インフラ面も少し勉強しないといけない気がしてきました。HadoopとDocker?
    麻雀してる場合じゃない。

  • 懇親会に行きました。
    宇宙飛行士の配偶者と北海道ドライブに行った話を聞いたのがめちゃくちゃ面白かったです。
    宇宙すげー。
    あと業界の闇が深い。